2009年1月31日土曜日

3回目の騒音測定、N-45「やむを得ない場合に許容される性能水準」



どうも”自社規定では問題なし”とワケワカメな知らんぷりするつもりらしい、、

こうなったら自分で騒音測定するしかなさそうなので、
またまた測定業者を探したけど、どこも費用が高くて手が出なかった、、のだが、
以前、騒音計をレンタルした会社に測定もしているか問い合わせると「やっている」との事。
「測定方法や作成資料について最初によく打合せすれば費用を安く抑えられるかも」
という事で、早速打合せに行き、
 ・横行、下降各パターンを2回測定
 ・測定点は床上50cm
 ・騒音レベルは日本建築学会の騒音等級のN値で求める
 ・騒音レベルの最大値はA特性(dBA)でも測定
 ・同時に振動加速度を測定

だいたい、こんな事と測定日を決めた。
普段は企業や自治体からの依頼ばかりだと言う。(おそらくスゲーとるのだろう)
個人でもあるので金額は10万円以下になる様、考えてくれるとの事。とても助かる。


同じ頃、いつでも騒音を測れる様にと、ネットオークションで騒音計(リオンNA-20)を落札した。
1万ちょっとだったが、性能を保証する検定期間も1年程残っていた。
この騒音計の測定結果を使って事業主にどうこう言った事は無かったが、駐車機械の定期メンテナンス前後の騒音とかを測ったり、後に行われた第三者による測定結果を自分で確かめる為には非常に役立った。

又、この頃から関連書籍、業界誌バックナンバー等々、買いまくり、読みまくったし、もちろんネットもしまくった。


さて、騒音測定の日も、打合せで応対してくれた人(2人)が来てくれ、夜の7時から始めた。事業主と測定した時間より少し遅い。
測定方法はこうだ、
 騒音計は(JIS-C-1502)に定める普通騒音計、周波数特性をC特性としテープレコーダに録音。
 振動計は加速度測定モードとしこれもテープレコーダに同時録音。
 騒音計のマイクロホンはFLよい50cmの高さで向きは下向き。
 振動加速度ピックアップは壁面に固定。
よく分からないが、とにかく、事業主が駐車機メーカーにやらせた、騒音計の針を目で見てメモして測定。なんかとはエ・ラ・イ・違い、データをテープレコーダに取って、持って帰って調べるのだ。


2週間程で報告書が出来た。写真やグラフの付いた15ページの資料だった。
 [横行]
  ・最大騒音 40dBA(=デシベル)
  ・周波数分析 N値でN-45
    周波数:1回目、2回目
    63Hz:42.7、45.5
   125Hz:41.0、40.6
   250Hz:38.2、40.0
   500Hz:42.8、42.8
    1KHz:35.2、35.9
    2KHz:26.5、26.5
    4KHz:18.6、18.7
    8KHz:14.2、14.4
 [下降]
  ・最大騒音 37.2dBA
  ・周波数分析 N値でN-40
 [(機械停止時)暗騒音]
  ・最大騒音 28.1dBA
  ・周波数分析 N値でN-30
デシベル値(dBA:人の感じ方に近づけるように補正した測定値)は前回測定より、小さくなっている。勝手に速度調整された事が原因かもしれないが、音を聞いている限りでは小さくなったように聞こえない。相変わらずにウルサイのである。

それよりも、騒音問題の場合、周波数分析するのが当たり前とのことで、そのN値がN-45というのは、日本建築学会の騒音レベル3級で「やむを得ない場合に許容される性能水準」でしかないことが分かった。
新築マンションなのに「やむを得ない」はないだろう。


当然私は、許容しない。
 さあ、さて次は、この結果を持ってどうするかなのだが、、、、

2009年1月30日金曜日

弊社の自社規定を大きく逸脱したものではない

2回目の騒音測定から一ヶ月近くも経って事業主から文面が来た。

今までの文書には社名、支社名、取締役名が記載されていたが、この文面には取締役名が無い。

さて、その内容は、

 ・前回に比べ測定値が大きいのは、あなたの要望により床近くで測定した為である
 ・JISでは壁等より50cm離れて測定することになっている
 ・自社規定では居室内騒音40デシベル(間欠音を除く)を目標にしている
 ・JIS規格で測定した場合、自社規定を大きく逸脱していない
 ・誠意としてメーカーに再点検をさせ、横行スピードのばらつき調整をしたので、
  音の感じ方が良くなっていると思う
 ・その他の方法としては機械のスピードを遅くするしかない
 ・効果は知らないが防音鉛シートが市販されているそうだ

回答に一ヶ月も時間がかかったのもうなずける。
”横行スピードのばらつき調整”等ということをやっていたのだ、私や管理組合に、一言の相談も無く。

私は、速攻で質問状を送った、

 ・床近くでの測定はメーカーが言い出したものだ
 ・JIS規格の資料を出せ。又、なぜその規格で測定しなかったのか
 ・JIS規格で再測定するのか
 ・”居室内騒音レベル”とは何か
 ・”メーカーによる再点検”とは、どこに対し何を行ったのか
 ・この測定により横行音が上下音より大きいことが証明された。
  又、静穏な生活ができない、改善方を回答せよ

回答期限を1週間としていたので翌週には回答が来た。

 ・測定点は打ち合わせによって決めた事と訂正する
 ・測定はあくまでも参考にということで行っており、規格にはとらわれていない
 ・再度の測定は考えていない
 ・”居室内騒音レベル”とは、”暗騒音”のこと
 ・再点検は、あなたの部屋の下の駐車機械の横行スピードが
  他の駐車機械より若干速かったので、同じ速度になるように調整した
 ・いずれにしても、弊社の自社規定を大きく逸脱したものではない

この回答に添えて、JISの参考資料のコピーが添付されていた

A1417:2000(ISO 140-4:1998)

6.3 室内平均音圧レベルの測定
 次に示すいずれかの方法によって、音源室及び受音室内の室内平均音圧レベルを測定する。
6.3.1 固定マイクロホン法
 音源室及び受音室内で、室境界、拡散体などから0.5m以上離れ、更に音源室の場合には音源から1m以上離れた空間内に、互いに0.7m以上離れた5点以上の測定点を空間的に均等に分布させる。


いやはや、
 音が大きいのは測定方法が間違っているからと言いながら、再測定をする気は無いのだと言う。まったく筋が通らない。

 騒音測定なんかしても無駄だったのである。どんな結果が出ても、初めから何もする気は無かったのだろう。
 その場限りの場当たりな回答しかしない会社に誠意ある対応を求めてもムダなのであった。

2009年1月29日木曜日

【防音工事例】機械騒音との戦い

東京都の建築コンサルタントさんの事例です

音が天井から部屋の壁から、部屋中に騒音が響き眠れません・・・

2回目の騒音測定、最大45.6デシベル

入居から半年、管理会社を通じて連絡しても事業主からは無視され続けていた、
このままでは何の進展も無い、直接事業主に交渉するしかなさそうだ。
私は、騒音再調査の依頼書面と、騒音の録音テープを事業主に宛てて送った。


直接文面を事業主に送ったのが良かったのか、1週間ほどで事業主から文面が来た。

 ・6ヶ月アフターサービス点検時に再測定を実施する

気持ちは急いたが、こちらとしても準備しておきたい事もあり、点検時の騒音測定で了解した。

その準備とは、自分自身でも騒音を確認しておくということだ。

騒音計のレンタルや騒音測定をしてくれる会社を調べた。しかし、騒音測定は最低でも20万円、高いと100万円もかかる。私は騒音計をレンタルし自分で測定することにした。

やっとレンタルできたのが騒音測定日の2日前。さっそく騒音測定してみると、あの「トトトトトト」は、なんと最大で45デシベルもある。事業主がどんな騒音計を持ってくるか知らないし、どんな値がでるかも分からないが、一回目騒音測定の結果だった最大38デシベルなんてことは絶対にないのだ。

で、2回目の測定には、管理会社1名、建設会社1名(K氏)、駐車機メーカー2名(N氏、W氏)が来た。(今回も事業主から人は来なかった。)

この頃には、マンション騒音問題や建築業界について、ネットや書籍から、又、ネットで知り合った騒音被害の経験者や専門家から色々な情報を得ていた。

私のマンションの事業主はいわゆる”デベ(=デベロッパー)”というもので、設計や建築(、時には販売も)はよその会社に発注するのだという。

『金は出したけど、作ったのはあんたら(建築会社や設計会社)だ。クレームはそっちでなんとかしろ!』っていうスタンスなのだろうか?

さて、2回目の測定だが、今回は私が付きっ切りだ。
Wが駐車場に降りて、駐車機械を操作し、Nが居室内で騒音計の目盛りを見て書き留めてゆくのだ。

Wが、騒音計を床の上に置いて測定を始めようとしたので尋ねた。

 私:前に測定した時は確か、測定点は床上30cmだったのでは?
 W:この方が良く音が取れますので。
 私:あ、そう。

なんか、とてもいい加減なのだ。

この日は駐車機メーカーが2台の騒音計を持ってきていたので、Nと私がそれぞれの目盛りを見て、確認しあい、記録していった。もちろん私もメモを取った。

昇降や横移動について色々パターンを変えてそれぞれ3回測定した。昇降については前回の測定と同じく最大は38デシベルなのだが、やっぱりというか、横移動についてはいずれも40デシベルを軽く超え、45.2、45.6、44.4という結果だ。

 ・測定点は居室床上3cm
 ・横行騒音は、45.6デシベル
 ・昇降騒音は、38.6デシベル
 ・暗騒音は、25.3デシベル

やはり、前の測定は正しくなかったのだ。
私は『これが正しい値なのだ』と思い、Wに尋ねた。

 私:この結果はどのくらいで報告してくれる?
 W:まとめるだけですから、2,3日でできます。

ってことで、事業主が騒音を認め、対策が出てくる事に大きな期待を持った。



しかし、その2,3日を過ぎても事業主から連絡は無い。
私は、測定から3週間経った頃事業主に電話した。

電話は初めてである。責任者として電話に出たSが言うのは、

 S:来週、建設会社、メーカーと話し合うので来週中に回答しますが、
     いずれにしろ物理的にはスピード調整しかないです。

たったこれだけ。
なんと、測定から3週間も経っているのに、やっと来週関係者で話し合うのだと言う。
それに”物理的にはどうしようもない”と言う。
物理的に出来ない事なんて、そうそう無い、金の掛かることがしたくないだけなのだろう。

そして、その翌週の回答は、人をバカにし、かつ姑息なものだった.....


2009年1月28日水曜日